t_kahi’s blog

KNIMEやCellProfiler、創薬に関する記事と,日々のメモです

今年を振り返って

こんばんは、@PKです。 今年も1年お疲れ様でした。 あっという間に一年が過ぎてしまって驚いています。 結局ブログの更新は年始しかできなかったですが、面白い論文を色々Xで紹介したり色んな方と交流できて楽しく過ごせました。(自分の論文も書こうね!)…

「休み時間の免疫学」を読みました

こんにちは、@PKです。 年末に友人から「休み時間の免疫学」という本を教えてもらったので年末年始で読んでいました。 休み時間の免疫学 第3版 自分の実験で何気なく炎症性サイトカインやケモカインなどを使っていたのですが、(今更だけど)改めて免疫学で…

HCAにおけるプレート選定:Microplate Selection and Recommended Practices in High-throughput Screening and Quantitative Biology in Assay Guidance Manual

こんばんは、@PKです。 この記事は創薬 (wet) Advent Calendar 2022の2日目です。 1日目の記事ではAssay Guidance Manualの中のMicroplate Selection and Recommended Practices in High-throughput Screening and Quantitative Biologyから一般的なマイクロ…

実験に使うマイクロプレートについて:Microplate Selection and Recommended Practices in High-throughput Screening and Quantitative Biology in Assay Guidance Manual

こんばんは、@PKです。 この記事は創薬 (wet) Advent Calendar 2022の1日目です。 今回はAssay Guidance Manualの中のMicroplate Selection and Recommended Practices in High-throughput Screening and Quantitative Biologyに記載されているマイクロプレ…

【CellProfiler】moduleのdescriptionを日本語で書くとエラーが出た

こんにちは、@PKです。 学生さんのためにCellProfilerの解析パイプラインを作っていたのですが、文字コードのエラーが出たのでメモとして残しておきます。 作成したパイプラインを動かすと、「ExportToSpreadsheet」起動中に文字コードのエラーが出ました。 …

【CellProfiler】EnhanceOrSupressモジュールを使ったフィラメント状のオブジェクト認識について

こんにちは、@PKです。 最近、組織染色におけるフィラメント状のオブジェクト認識をCellProfilerでどのように解析するかを考えていました。 せっかくなのでサンプル画像を使って実施した検討をまとめておきます。 サンプル画像について 今回の検討の概要 Col…

【KNIME】列の平均値や最小・最大値の計算は「Math Formula」を使う、で良い

こんばんは、@PKです. KNIMEで、この計算を簡単にできないのかなぁと思うことがあり、KNIME Forumでやりとりした内容のメモです.ユーザーコミュニティは本当にありがたいですね. forum.knime.com 以下のWorkflowの"Column Expression"と"Math Formula"を…

IC50/EC50値の算出について:Assay Operations for SAR Support in Assay Guidance Manual

こんばんは、@PKです. 今回はAssay Guidance Manualの中の「Assay Operations for SAR Support 」に記載されているIC50/EC50の決定に関して少し紹介したいと思います. www.ncbi.nlm.nih.gov 化合物の阻害活性または反応活性を算出する際には、一般的に用量…

スクリーニング学実践テキストはスクリーニング・アッセイ系構築初学者に最適な本でした

こんばんは@PKです. 先日発売になったスクリーニング学実践テキストを(ようやく)購入しました. これはmust buyです! https://t.co/pyEkROvqmx— PK (@t_kahi) 2022年6月18日 紙の本だけでなく、電子書籍版が発売されていたのでそちらで購入してiPadで楽…

「Designing small molecules for therapeutic success: A contemporary perspective」を読んだ

こんにちは,@PKです. 先日、「Designing small molecules for therapeutic success: A contemporary perspective」という論文を読みました(著者はPfizerのDepartment of Medicine Design). doi.org とても面白い内容でした.以下メモです. Phase II突破…

GPCRの空間的なcAMP制御に関する論文について

こんにちは、@PKです. GPCR受容体と空間的なcAMP制御のメカニズムについての論文が面白かったです. www.sciencedirect.com cAMPは、GPCR Gs, Giシグナルの下流で働くセカンドメッセンジャー分子としてよく知られています. GPCRには様々なリガンド・受容体…

「世界はシステムで動く」という本が面白かった

こんばんは,@PKです. 昨年度は仕事が立て込み、気がついたら前回のブログ更新から一年弱経っていてとても驚きました. 振り返ると(良くも悪くも)色々と学びが多かった一年でした.lessons learnedがたくさんあり、個人メモに書き溜めています… さて、ブロ…

DeepLabCutを少し試した

こんばんは,@PKです. 先日、行動薬理試験を効率化したいという話になったので、その辺りの効率化ができそうなOSSを調べていて、DeepLabCutというのが良いらしいので少し試してみました. DeepLabCut — The Mathis Lab of Adaptive Motor Control このソフト…

薬理学やassay系構築の基礎を学べる本・文献

こんばんは,@PKです. そろそろ新人が入ってくる時期になりましたが、最近色々と勉強し直していて、良いなと思う本・文献がありましたので、ここで紹介しておきます. 自分がそうだったのですが、以下のようなイメージの方にはとても参考になると思います. …

GOT-IT frameworkを用いた創薬標的バリデーションのススメ

こちらは創薬Advent Calender1日目の記事です! 今回は GOT-IT frameworkを用いた創薬標的のバリデーションについて紹介したいと思います. はじめに GOT-IT frameworkについて AB1とAB2について AB4とAB5について クリティカルパスの重要性 はじめに これま…

Mishima.syk #16に参加しました

こんばんは,@PKです. Mishima.syk#16に参加しました. connpass.com オンラインは初でしたが楽しく発表・議論することができました.ありがとうございました. speakerdeck.com 発表のスライドはspeakerdeckに上げました. 最初はSlideShareにあげようと思…

「クリティカルチェーン」を読みました

こんにちは,@PKです. クリティカルパスについて知りたかったのと、「なぜ、プロジェクトは予定どおり進まないのか?」というキャッチコピーが良かったのでクリティカルチェーンという本を読みました(今週は締め切りの資料が無くて、心に余裕があった). …

【KNIME】KNIME Analytics Platform 4.2にバージョンアップした

こんばんは,@PKです. 仕事に忙殺されていたら結構前に新しいバージョンのKNIME 4.2が出ていました... 「バージョンがァ!!バージョンが変わっている!!」 と思い慌ててインストール. これまでのバージョンアップだと、「File -> Update KNIME 」からでき…

Pfizer社のPhase II success rateに関する総説を読んで

こんばんは,@PKです. Drug Discovery TodayでPfizer社のPhase II成功確率が向上した理由について考察したreviewがopen accessで公開されていました. www.sciencedirect.com このreviewではPfizer社がPhase IIの成功確率を2010-2020で19%から53%まで向上さ…

【KNIME】日々のworkoutを記録・Tweetして筋トレのモチベーションを高める

こんにちは,@PKです. 初めに プリズナートレーニングとは workoutを記録するKNIME workflow workflow概要 workout registration workflow twitter post workflow workout visualization 終わりに 初めに みなさん筋トレ好きですか? 最近は在宅勤務だったの…

KNIME TVとKNIME HubでWorkflow作成と解析手法を学ぶ

こんにちは,@PKです. 動画コンテンツって、意外と時間を食うのでなかなか気持ちに余裕がないと見れない(見る気にならない)のですが、GWは気持ちに余裕があったので、YoutbeのKNIME TVの最近のWebinar動画を何本か見て、KNIME Hubで関連するworkflowをダウ…

「数でとらえる細胞生物学」で、細胞を”感覚的”に理解する

こんにちは,@PKです. 最近、雑務や実験が増えてきて忙しさのピークでしたが、在宅勤務になり自宅で論文を読んだり、考える時間が増えました. 考えることは重要とはいえ、実験しないとデータが出てこないので、なかなか難しいですね. さて、少し前に話題に…

【KNIME】KNIMEで多変量データの次元削減

こんにちは,@PKです. はじめに Seven Techniques for Data Dimensionality Reduction Missing Values Ratio Low Variance Filter High Correlation Filter Random Forests / Ensemble Trees Principal Component Analysis (PCA) Backward Feature Eliminati…

初Macを買って色々(KNIME, CellProfiler, Python, R)と設定をした備忘録

こんにちは,@PKです. きた( ´∀`) pic.twitter.com/lP2HPgzQGW— PK (@t_kahi) 2020年2月22日 以前から欲しかったiMACを手に入れることができました. これでようやく手元の書籍を見ながら解析の勉強ができる…! 今回は、iMacで色々(KNIME, CellProfiler, P…

【CellProfiler】CorrectIlluminationモジュールで画像データの照度補正を行う

こんにちは,@PKです. 今日は,CellProfilerのCorrectIlluminationモジュールで画像データの照度補正について紹介します. はじめに illumination functionの作成方法 CorrectIlluminationモジュールの紹介 「CorrectIlluminationCalculate」の設定画面 「Co…

【KNIME】マルチチャンネル画像データの一部を切り抜いてタイル状に並べるWorkflow②

こんにちは,@PKです. 今日はマルチチャンネル画像データをタイル状に並べるWorkflow②を紹介します. はじめに Workflowの紹介 チャンネルごとにループ処理を行い,タイル画像を作成 チャンネルごとのタイル画像を1枚のマルチチャンネル画像に変換 最後に は…

【KNIME】マルチチャンネル画像データの一部を切り抜いてタイル状に並べるWorkflow①

こんにちは,@PKです. 今日はマルチチャンネル画像データをタイル状に並べるWorkflow①を紹介します. はじめに Workflowの概要 画像ファイルの読み込み ファイル名で画像データを並び替え 画像の特定部分を切り抜き 各チャンネルごとに分解 最後に はじめに …

Open Targetsについて:最近の変更点と個人的に気をつけていること

こんにちは,@PKです. 今日はOpen Targetsについて,気になった最近の変更点や,使う際に自身が気をつけていることについて紹介します. はじめに 変更点について 疾患がより細かく分類されていた 「Pharmacovigilance」:医薬品の副作用情報の追加 標的分子…

非臨床段階における低分子創薬の流れについて(基礎)

こんばんは,@PKです. はじめに Target validation Hit discovery process Assay development Defining a hit series Hit-to-lead & Lead optimization phase 最後に reference はじめに 今回のブログでは,「Principles of early drug discovery」という文…

Target-focused phenotypic screeningについて

こんにちは,@PKです. こちらは,創薬アドベントカレンダー(Wet)21日目の記事です. 創薬 (wet) Advent Calendar 2019 - Adventar この記事では,「Target-focused phenotype screening」について,紹介します. Target-based screening & Phenotypic scre…