こんにちは,@PKです.
前回のブログでCellProfilerについて紹介をしました.
今回はCellProfilerのサイトからダウンロードできるサンプルパイプラインについて,画像処理・解析の簡単な流れを紹介していきます.
これまで私はUIが良いベンダー付属の画像解析ソフトでしかHCAの画像解析の経験は無いので,自分自身も試行錯誤で進めています.
もっとこうしたほうが良いということや間違っていることがあればぜひ教えてください.
さて,CellProfilerを起動するとこのような画面が出てきます.
ここで述べられているように,画像解析をする場合は,ゼロからパイプラインを作成していくよりも,サンプルを基に自分の画像に合わせた解析手法に調節していくことが良いと思います.
というわけで,まずはサンプルパイプラインの一番基礎の「Human cells」を見ていきます.
今回は細かい処理ではなく、だいたいどんなことを行っているのかを紹介します.
まず,CellProfilerのDownloadから「Human cells」のファイルをダウントードしました.
ダウンロードした「ExampleHuman」ファイルを見ると,CellProfilerのパイプラインファイルと,画像ファルダが入っています.
画像フォルダには,3枚の画像が格納されていました.
それぞれ,
- AS_09125_050116030001_D03f00d0 : 核(DAPI)
- AS_09125_050116030001_D03f00d1 : PH3(リン酸化ヒストンH3)
- AS_09125_050116030001_D03f00d2 : 細胞質
を染色した画像のようです.
続いて,File⇒import⇒Pipeline from File...と進んで,「ExampleHuman.cppipe」ファイルを開きます.
すると,左側のパイプラインの部分にモジュールが追加されました.
CellProfilerでは、モジュールを組み合わせたパイプラインを作成して、入出力・画像処理・画像解析を行っていきます.
このモジュールがそれぞれ何を行っているのか…ということなのですが,細かい説明は後のブログで紹介していきます.
今回は,このパイプラインでどんな流れで画像処理・解析をしているかわかるように,以下のように各モジュールの右側に、処理内容を簡単に示しました概要をお示しします. また文字だけではわかりにくかったので,どのような解析で、何を認識させているのかのフロー図も載せました. CellProfilerのパイプラインは処理がシーケンシャルなので、処理の分岐がある場合でもわかりにくいのが欠点ですかね、、、
大雑把な流れは、
画像を読み込む
⇒ 読み込んだ画像からオブジェクトとして認識する領域を設定する (一番大変)
⇒ オブジェクト同士の関係を紐付ける
⇒ 抽出したいパラメーターを選択
⇒ 結果をエクスポート
あとは画像を読み込ませて,このパイプラインを実行するだけで上記で示したような蛍光強度・サイズなどのパラメータを得ることができます.
図にすると、画像から認識領域の設定の流れがわかりやすくなりますね!
今後のブログで,それぞれの処理をどのようにしていくのか,紹介していきたいと思います.